6月は就職差別解消促進月間|面接で聞いてはいけない質問と採用担当者が知るべきNG例

6月は就職差別解消促進月間|面接で聞いてはいけない質問と採用担当者が知るべきNG例

こんにちは。株式会社リクエストエージェントの秋場です。

毎年6月は、東京都が定める「就職差別解消促進月間」です。

採用活動においては、応募者の能力や適性ではなく、出身地や家庭環境、思想信条などによって判断することのないよう、公正な採用選考の実施が求められています。

しかし実際には、面接官に悪意がなくても、本籍地や家族構成、結婚予定などを何気なく質問してしまい、結果として就職差別につながるリスクがあります。

また近年はSNSや口コミサイトの普及により、不適切な面接対応が企業イメージや採用活動へ大きな影響を与えるケースも増えています。

株式会社リクエストエージェントは、就職差別解消促進月間の趣旨に賛同し、公正な採用選考の実現を応援しています。

本記事では、採用担当者が知っておきたい「面接で聞いてはいけない質問」の具体例や理由、適切な質問への言い換え方についてわかりやすく解説します。

就職差別解消促進月間とは

東京都では毎年6月を「就職差別解消促進月間」と定め、公正な採用選考の啓発活動を行っています。

就職差別解消促進月間は、就職差別のない社会を実現することを目的として実施されている東京都の取り組みです。

採用活動においては、性別や年齢、出身地、家庭環境などではなく、応募者本人の能力や適性によって評価することが求められています。

転職エージェント事業を営む当社としても、企業と求職者の間に立つ立場から、公平で公正な採用選考の実現は非常に重要なテーマだと考えています。

採用担当者や面接官は、この機会に自社の面接内容や応募書類を見直してみることをおすすめします。

面接で聞いてはいけない質問がある理由

採用選考は「本人の適性と能力」で判断することが原則だからです。

企業には採用の自由がありますが、応募者の基本的人権を尊重し、公正な採用選考を行う責任があります。

本人の努力では変えられない事項や、仕事と直接関係のない個人情報を採用基準にすると、就職差別につながる可能性があります。

そのため厚生労働省では、応募者の適性や能力に関係のない事項を把握するための質問や調査を行わないよう企業へ求めています。

「面接で雑談のつもりで聞いただけ」「応募者との距離を縮めたかった」という意図であっても、不適切な質問になる場合があるため注意が必要です。

面接で聞いてはいけない質問一覧

採用面接では、応募者の人柄を知ろうとして何気なく質問した内容が、就職差別につながるケースがあります。

特に注意したいのが、本人の適性や能力とは関係のない「家族構成」や「思想信条」に関する質問です。ここでは、実際の採用現場で起こりやすい不適切な質問について解説します。

家族構成に関する質問

家族構成や家庭環境も採用基準にすべきではありません。

例えば次のような質問です。

  • ご両親(兄弟)は何のお仕事をされていますか?
  • 兄弟姉妹はいますか?
  • ご実家は自営業ですか?

ハローワークの調査では、応募者から「本人の適性・能力以外の事項を把握された」と指摘があったもののうち「家族に関すること」の質問が多くを占めています。

本人の能力とは無関係であり、家庭環境による差別につながる可能性があります。特に雑談の流れで聞いてしまうケースが多いため注意しましょう。

思想信条に関する質問

政治的な考え方や思想信条を確認する質問も避ける必要があります。

例えば、以下のような質問が該当します。

  • 労働組合運動や学生運動をどう思いますか?
  • あなたの人生観は?
  • あなたの愛読書は何ですか?
  • あなたの尊敬する人物は?

特に文学部出身者や、履歴書に「趣味:読書」と書かれている応募者に対して、会話を広げる目的で聞かれることがあります。

しかし、愛読書や尊敬する人物から宗教観や政治思想、社会的な立場などを推測できる場合があり、公正な採用選考の観点では慎重な対応が求められます。

一昔前は定番の面接質問でしたが、人物によっては宗教や政治的背景を推測できる場合があります。

どうしても価値観を確認したい場合は「仕事をする上で大切にしている考え方はありますか?」など、業務に関連する質問へ置き換えるほうが安全です。

結婚予定や恋人の有無に関する質問

プライベートに踏み込んだ質問も原則として避けるべきです。

例えば「結婚の予定はありますか?」といった質問です。特に女性応募者に対して行われるケースが問題視されることがあります。

採用判断に関係しない情報であり、ハラスメントと受け取られるリスクもあります。

採用担当者が気を付けたいグレーゾーンの質問

休日の過ごし方

趣味を聞くこと自体は問題ありませんが、深掘りには注意が必要です。

例えば趣味の話から宗教活動や政治活動について聞き出してしまうケースがあります。業務との関連性がない場合は無理に掘り下げないようにしましょう。

面接で聞くべき質問とは

面接では「仕事で活躍できるか」を判断するための質問に集中しましょう。

例えば以下のような質問は問題ありません。

  • これまでの業務経験を教えてください
  • 成功体験と失敗体験を教えてください
  • 当社を志望した理由は何ですか
  • 入社後に挑戦したいことはありますか
  • チームで成果を出した経験を教えてください

これらは応募者の能力や適性、価値観を確認するための質問であり、公正な採用選考にもつながります。

面接官向け|NG質問を防ぐ方法

面接質問集を統一する

面接官ごとの判断に任せると不適切な質問が発生しやすくなります。

面接官ごとの経験や価値観に任せてしまうと、意図せず不適切な質問が行われるリスクがあります。特に現場責任者や役員が独自の判断で面接を行う場合、家族構成や結婚予定など、業務と関係のない質問が出てしまうことも少なくありません。

そのため、あらかじめ面接質問集や評価シートを作成し、応募者の能力や適性を公平に評価できる仕組みを整えましょう。質問内容を統一することで選考基準のばらつきも減り、採用の質向上にもつながります。

面接官研修を実施する

現場社員にも公正採用選考の知識を共有することが重要です。

「雑談のつもりだった」「応募者との距離を縮めたかった」という理由で、不適切な質問をしてしまうケースは少なくありません。特に面接経験の少ない社員や現場担当者は、何がNG質問に該当するのか十分に理解していないことがあります。

毎年6月の就職差別解消促進月間などを活用し、面接官向けの研修やロールプレイングを実施することをおすすめします。公正採用選考の基本ルールや実際のNG事例を共有することで、企業全体のコンプライアンス意識向上にもつながるでしょう。

なお都内ハローワークや東京都労働相談情報センターでは、同和問題をはじめとする人権問題について正しく理解と認識を深めるとともに、企業内での研修に活用できるDVDの貸し出しを行っています。

まとめ|面接では「能力と適性」に集中しよう

面接で聞いてはいけない質問の多くは、応募者本人の能力や適性とは関係のない情報です。

本籍地や家族構成、宗教、思想信条、結婚予定などを確認することは、就職差別につながるおそれがあります。

特に6月の「就職差別解消促進月間」は、自社の採用活動を見直す良い機会です。

採用担当者や面接官は「この質問は仕事に必要な情報なのか」という視点を持ち、応募者が安心して選考を受けられる環境づくりを心掛けましょう。

参考:
公正な採用選考をめざして | 厚生労働省
https://kouseisaiyou.mhlw.go.jp/index.html
公正な採用選考に向けて | TOKYOはたらくネット
https://www.hataraku.metro.tokyo.lg.jp/kaizen/kosei/index.html

ABOUT US
秋場亮一株式会社リクエストエージェント代表取締役
明治大学経営学部卒業後、ディップ株式会社に新卒入社。求人広告の法人営業を担当し、業種・職種を問わず数多くの採用支援に携わる。2011年に転職し、成功報酬型求人サイトの立ち上げと事業成長に尽力。中小企業から上場企業まで幅広く担当し、求人原稿設計、応募データ分析も担当。2016年に求人広告代理店を創業。企業の採用活動を支援しつつ、これまでの豊富な経験を活かし、就職・転職ノウハウを情報発信中。